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ゲームのプレイ日記や感想です。
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writer:nmf 2025-06-19(Thu)  
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ジョジョの奇妙な冒険SS (4)
writer:nmf 2015-07-11(Sat) その他 
おはじきゲームも気がついたら1年ほど遊んでいました。

ゲームではないのですが、ジョジョ第3部のアニメが放送されていて完結したので、オンデマンドで何話か観てみました。ジョジョは連載当時に読んでいたけど、熱心なファンというわけでなく、話の大筋を覚えているぐらいです。感想は大分渋めなことをご了承ください。

アニメの感想は、取り敢えず絵が硬いなあというのが第一印象。顔のアップは原作の絵に似せているようですが、顔のパーツなどいやに記号的に処理されていて、立体感のある造形という感じは受けないです。そのせいか口パクが多くてあんまり動かない。
それでも顔はアップなら見栄えがしますが、体型の方はとても不格好で、動かしてもあまり見栄えがしません。誇張表現にしてもバランスが悪すぎます。顔も体も記号的な生硬さが目立って、止め絵向きです。

あの当時のジャンプはとにかくマッチョな超男性的キャラ全盛で、直線的、立方体を積み上げたような屈強な体格、常に敵と対峙するような正面性が特徴かと思いますが、ジョジョではヴィラモンテスやロペスなどのファッションイラストに描かれた、ソフィスケートされていてサッシーな人物像や、斜に構えた動きのあるポーズを取り入れることで、男性キャラに独特の華や艶を持たせた点が個性的だったと思います。
例えが適切か分かりませんが、筋骨隆々の男性的な彫像を造ったリュシッポスに対して、逆S字のポーズを取り入れて優美な男性像を造ったプラクシテレスといったところでしょうか。3部以降は後になるにつれてキャラの男性性が薄まっていったので、単なるなよっとした男性に見えるのが難点ですが…。
流石に最近のアニメだけあって、特殊効果の透過光なんかはきれいでした。あと、オープニングアニメはよく動いていました。CGかな。

で、絵がいまいちな代わりに動きは良いのかというと、毎週放送されるテレビアニメに多くを求めるのは無理なのかも知れませんが、それにしても動かない。更に動いても動きそのものに躍動感があるとか爽快感があるとはとても言えない。静止画にエフェクト乗せているだけという画面も散見されます。見せ場である筈のスタンドが徒手空拳で戦う場面など、特に力強く動かして魅せるものかと思うのに、台詞のやかましさと効果音と効果音(文字)と音楽でごまかされている気がします。

DIOと戦う最後の数話をまとめて観たのですが、物語としては一番盛り上がるところなのに、常に大げさなぐらいハイテンションなDIOと、常に低血圧で反応の薄い承太郎という構図で様式的に進むので、劇のクライマックスとしての緊張感、緊迫感を感じさせませんでした。圧倒的な力の差を目の当たりにし、絶体絶命の状況に追い詰められた主人公が、それでも強い精神力を失わずに土壇場で逆転し、渾身の一撃を叩き込んで敵を倒す、というある意味王道な展開にカタストロフィがある筈なのに、演出に緩と急、静と動、緊張と弛緩、激昂と沈静、抑圧と解放といった振幅がなく、優勢と劣勢が入れ替わる緊張感もなく、単調な展開に思えてしまいます。

声優はキャラにあった声質だと思えますし、どちらも力が入っていることは分かるのですが、DIOは相手を畏怖させるような威圧感に乏しいですし、承太郎は低い声出すのに精一杯といった態で、感情を秘めているのではなく感情が無いように聞こえます。
更にどちらも「見得を切って長々台詞を読んでいる」感じが拭えないのは、声優というより演出の所為なんでしょうね。
全体的に演技が暑苦しく、ジョースターやアブドゥル、ポルナレフはまだしも、冷静そうな花京院までこめかみの血管切れそうな力んだ話し方なので、どのキャラも一本調子となってしまい、単調さに拍車を掛けているように思えます。だめ押しにナレーションまで力み調子なのはどうかと思います。

アニメでは原作の再現度を重視しているとも言えるのでしょうが、アニメとしてみれば、長台詞のせいで間延びしたテンポ、緩急や間に乏しい単調な演出、おまけに迫力に欠ける動きと、大変残念な完成度に思えました。
話として若干おかしなところ(例えば、時間停止中なのに磁力の作用で物が動くとか、突如マンホールから現れる主人公とか、肝心の「時間停止時間が○秒という制約」が長台詞のために全くそう感じられないとか)、光を畏れる吸血鬼が「暗闇に光が差し込むような晴れ晴れとした気分」と発言したりとか、原作通りなのかもしれませんが、矛盾を感じさせないように修正しても良かったのではと思います。

動きに乏しくても、顔のアップが原作に似ていることや、原作の台詞や構図が再現されていることで楽しめるなら、観て満足できるかもしれません。
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